やけどの正しい治し方(3)応急処置は清潔な流水で20分冷やす
冷やすこととは逆に、絶対にやってはいけない処置もある。
「年配の方に多いのですが、『紫雲膏』という軟膏を塗ってから来院されるのは避けてください。やけどは表面の観察が非常に重要なのですが、紫雲膏が塗ってあると表面がまったく見えませんし、洗っても取り除けないのです。他にも症状を観察できなくするものは付けないようにしましょう。また、ガーゼなどで患部を押さえるのも、剥がすのが大変なケースもありますから避けたほうがいいでしょう。できるだけ何もせず、早く医師に相談することが大切です」
他にも、やけどの治療で最も重要な深度判定には、たとえば「アイロンを手で触ってしまった」「ストーブの上に座ってしまった」といった、受傷時の状況や接触時間などの情報が必要になる。
医療機関を受診する時には、やけどをしてしまった経緯を説明できるようにしておきたい。(つづく)