ささいなことでイライラして怒ってしまう…自己嫌悪する患者さん
もちろん私たちは、そんな患者さんの精神状況も含めて、これもまた病気の断面であることを理解しつつ対応するように心がけています。そうすることがスタッフの労働環境を守り、ひいては患者さんのQOL(生活の質)の向上にもつながるからです。
ですが現実は、人手不足かつ賃金アップがなかなか見込めず、決して労働環境が良好とはいえない介護・医療業界にあって、やらなければならないことや責任の多さに、理不尽な思いをしストレスをため込んでいるスタッフがいる現状があります。
特に自宅という遠慮のいらない環境のため、なおさら患者さんも感情の抑制やコントロールが利かず、私たち在宅医療のスタッフに感情を吐露してしまうのではないでしょうか。
また患者さんのそういった言動に、介護しているご家族の中にも悩まれている方が少なくないと伺います。
それにはもともとの患者さんの性格もあるでしょうが、前述のように病気や薬のせいであるのかもしれません。また、他に原因があるのかもしれません。感情のコントロールが利かないことに悩まれ、ネガティブな精神状態に陥っている方もいます。
「ささいなことで怒る/イライラする」といったお悩みも、私たちに気軽に相談してほしいと思います。回避できる策を一緒に探しましょう。患者さんやご家族のためはもちろん、私たちが働く上で抱える悩みや問題を解決するヒントにもなるかもしれません。