更年期になると骨粗しょう症や動脈硬化の危険が上昇する…不調なくても要注意

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 エストロゲンには、骨量を増やす作用がある。また、血中のLDL(悪玉)コレステロールを減少させ、HDL(善玉)コレステロールを増加させる作用もある。更年期以降これらが得られなくなると、骨粗しょう症、動脈硬化による心筋梗塞脳卒中で、寝たきりや突然死につながりかねない。

「更年期症状の治療で骨折や動脈硬化を起こさないようにすることが非常に重要なのです」

■最新薬なら乳がんリスクは上がらない

 治療はいくつかあるが、更年期の症状を抑え、かつ骨粗しょう症や動脈硬化の予防になるのがエストロゲンを薬で補充するホルモン補充療法だ。

「その効果は高く、ホルモン補充療法の2カ月後にはホットフラッシュに悩む人の8~9割が改善したとのデータもあります。ホルモン補充療法をしなければ確実に骨量は減りますが、逆に補充すれば確実に増え、骨粗しょう症予防になる。悪玉コレステロールが減り、善玉コレステロールが増えることも研究で確認されています」

 ただし、デメリットも指摘されてきた。特に議論に上がるのが「主に下肢や肺の血管に血の塊ができ血管が詰まる静脈血栓塞栓症」「乳がん」「動脈硬化」のリスクだ。

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