麻痺がある側に立ちサポートする「体位保持」で転倒を防ぐ
ただし、ベッド(イス・車イス)から立ち上がった直後に姿勢が安定せず、座り直すケースも少なくない。姿勢が不安定になった時は、
①相手の両脇の下から両腕を深く差し込み、手をパーにした状態で肘を曲げる。その際、介助者は左右どちらかの足を1歩前に出す。
②五指をピンと張った状態で両手の親指の付け根を相手の肩に当てて自分の肩へ引き寄せ、体勢を安定させる(写真4)。
③相手が安全に座れるように、介助者は少し前傾しながら徐々に肘を伸ばし、肘が伸び切ったらゆっくりと相手の体をベッドへ下ろす。
「相手がふらつくと介助者は焦って無理に力を使って抱きかかえようとしますが、それでは支えきれず両者共に倒れて大ケガを負う恐れがあります。力むと失敗するので介助者も力を入れないよう意識することが大切です」
焦らずゆっくりが転倒予防のカギだ。(おわり)
■詳しくはYouTubeチャンネル「根津式介護技術」で