心筋梗塞を起こした後の心不全が急増しているのはなぜなのか
厚労省が発表している死因別に見た死亡率(人口10万対)では、高血圧性を除いた心疾患は、00年から一時的に改善していますが、05年あたりから再び急激に上昇し、近年は過去ワーストを記録し続けています。ここには、心筋梗塞後の慢性心不全だった患者さんや、高齢になって慢性心不全を抱えていた人がたくさん含まれています。
心不全で亡くなる人が増えた背景には、カテーテル治療の進歩により一命を取り留める患者さんが増えたという側面があります。カテーテル治療が慢性心不全予備群を生んでいるといった意見があるのも事実です。次回、さらに詳しくお話しします。
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