「静脈内鎮静法」が増加中…歯科治療の痛みを取り除く方法を知る
施術者が麻酔注射の針を打つ場所も重要だという。歯を取り囲んでいる歯肉=歯茎は、性質や構造などの違いによって、硬くて動かない角化歯肉と、軟らかくて伸びる歯槽粘膜という部分に分けられる。
「麻酔注射を打つ時は、軟らかい部分にテンションをかけてピンと張らせてから針を刺します。刺す力がかからない方向にスッと針を入れると痛みを感じにくく、そこから少しずつ麻酔の範囲を広げていくのです。麻酔注射を実施している最中に、患者さんから『針は使わないんですか?』とたずねられることもあります」
歯を削る治療でも、「5倍速コントラ」と呼ばれる歯を切削する器具を使うと、不快な音が出ないうえ、施術者の手ブレが抑えられて丁寧な切削ができるため、痛みの軽減につながるという。
痛みや不安で歯科治療が苦手だという人は、まずどのような麻酔法や治療機器を使っているかを確認してから歯科医院を選ぶといい。