中高生に超低用量ピルのススメ…毎月の生理が子宮内膜症や卵巣がんのリスクを上げる
次に、月経は病気のリスクを上げる。
「月経痛がある若年女性の7割に微小な子宮内膜症があるとの指摘があり、子宮内膜症は将来の妊娠時のトラブル、不妊症、子宮内膜がん、卵巣がん、骨粗しょう症のリスクを上げることもわかっています。さらに、心筋梗塞など心血管系疾患の発症リスクを上げるという報告もあります」
女性の体の中では初潮後、毎月、妊娠の準備が行われる。排卵後、“受精卵のためのベッド”として子宮内膜ができ、妊娠が成立しなければ血液と一緒に子宮外に排出される。これが月経だ。
「月経は妊娠のためには必要ですが、妊娠を希望しない時期は、必要ないとも言える。むしろ排卵を抑えたり、月経回数を減らすことで、PMSや月経困難症などの不調から解放され、将来の妊娠をより良くし、がんや心血管系疾患を予防することに役立ちます」
月経をコントロールするのに有効なのが、ホルモン剤だ。そのひとつがピルになる。ピルの知識に乏しい人は「血栓症のリスクを上げる」「避妊目的」という思い込みがあるかもしれない。