下山祐人
著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

余命数週間…ファミレスで餃子を食べてビールを飲んで

公開日: 更新日:

 患者さんが病院から退院し在宅医療に切り替える前、病院側と私たちとの間で、患者さんの状態や情報を共有するための会議を催します。これを私たちは「カンファレンス」と呼んでいます。

 この会議の目的は、スムーズな引き継ぎに加え、問題点や注意点を各担当者が報告し合い、協議しながら、より良い支援方法を検討するためでもあります。

 最近は、新型コロナの影響もあり、ネット通信を使ったZoomでカンファレンスを行うことが少なくありませんでした。当初はZoomによる対話では、患者さん側の要望を受け止めきれるのかと一抹の不安もあったのですが、実際に使ってみるとそれらは杞憂。むしろ患者さんにとっての利便性の拡大をより図れ、これからの在宅医療の可能性を広げるツールになるのではと考えています。

 最近もZoomを使い、患者さん側と病院、私たち3者で話し合いをした末、在宅医療を開始された患者さんがいます。急性骨髄性白血病を患う69歳の男性で、長男、長女との3人暮らしです。

 急性骨髄性白血病は、骨髄中で白血球に分化する過程の未熟な細胞「骨髄芽球」に異常が起こり、がん化した細胞が骨髄で異常に増える病気。中でも、造血の過程でみられる細胞のひとつ、前骨髄球に異常が起こった場合を「急性前骨髄球性白血病」といいます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し