レンブラントの弟子作とされていた絵画、実は本人作だった! 価格が100倍以上に
2年前、17世紀のオランダの巨匠レンブラントの弟子が描いた絵として競売で落札された作品がその後、レンブラント本人の手によるものと判明し、予想落札価格が100倍以上に暴騰! 注目を集めている。
作品は、レンブラントが20代の1628年ごろ製作されたとみられる「王の礼拝」。生まれたばかりのイエス・キリストのもとを「東方の三博士」が訪れて拝んだ、という新約聖書のエピソードを描いた作品だ。
これまでも、レンブラント本人のものか、弟子によるものか、評価が何度か変わった作品で、2021年には英オークションハウス「クリスティーズ」が「弟子の作品」として競売に出品した。その時の予想落札価格はわずか1万~1.5万ユーロ(約158万~237万円)。しかし、レンブラント本人のものと信じるバイヤーが競り合い、最終的に86万ユーロ(約1億3600万円)で落札された。
落札者(身元非公開)は作品の鑑定を米オークションハウス「サザビーズ」に依頼。サザビーズの専門家は1年半かけて赤外線とX線の画像処理を実施したうえで学者と協議し、最終的に「この作品はレンブラント本人によって描かれたもの」と結論づけた。