泉房穂氏が激白!「国民を救い切るには衆参計5回の選挙で勝つこと。そこまでやって日本の夜明けが来る」

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政治家に必要な資質は情熱、責任感、判断力の3つ

 ──解散総選挙は今年あるかもしれません。現実論として、立憲民主党の泉代表が「ミッション(共通政策)型内閣」を呼びかけたりしていますが、維新は他党と協力するそぶりはありません。

 気にしないで大丈夫。勝つには1カ月もあれば十分。心配しなくても、当選が見えた瞬間に「この指止まれ」に集まってくるから。今どの政党にいるのか関係なく、こっちの水は甘いぞ、国民の味方チームが通るぞ、ってなったら雪崩現象が起こる。国民の味方チームに候補者が雪崩を打って来るわ。国民の味方チームの大ブーム。新聞が「日本の夜明けが近い」とか書けば、ほっといたって、みんな政党を抜けて夜明けの方へ来る。

 ──政治家総取っ替えは?

 全部新人でもいい。新人というのは2種類あって、コツコツ生きている普通の庶民が私でよろしければという形の出方が1つ。もう1つは一定程度知名度のある、俗に言うインフルエンサー。そうした方々を20人くらい並べるのは難しくない。それに一部、今いる国会議員が混ざってもかまへんけど、今いる国会議員だけで何とかしようなんて思ったらダメ。普通の生活をしている人が普通の感覚で政治家をやるのが大事。明石で証明したように、知名度がなくても、金を使わなくても圧勝できる。極端な話、全国289選挙区、同じポスターでええねん。色を決めて、何色のポスターの人に入れてって言うだけや。「国民の味方チーム」っていうのが分かればいい。これまでの政治×、新しい政治○で、この人に投票。一瞬で勝てるやん。

 ──その時は泉さんも出馬します?

 私が1人出てもしょうがないって。私は映画で言えば、総監督。セリフも書いて思い切ったキャスティングもする。そして全国289の映画館でちゃんと上映を成功させたい。映画のタイトルは「国民の笑顔、国民の安心、日本の夜明け」みたいなイメージ。まずは脚本をしっかりと練り上げることが大切で、他にもやることがいっぱいある。自分が役者をしている場合じゃない。

 ──雪崩現象が起き、公示日の出馬表明でも勝てるなら、総監督として全国を回りながらでも出馬できるんじゃないですか。

 国民を救い切るには、1回の選挙じゃ足らない。衆議院の総選挙は3回、半数改選の参院選で2回勝たなきゃ。それまで総監督を続けないといけない。なぜかというと、政権交代してもすぐに国民の腹はふくれへんから。細川政権でも、民主党政権になっても腹はふくれてないやん。むしろ税金は上がったくらいで、反対を向いてるわけよ。1回の総選挙に勝っただけではダメで、そんなに甘くない。総選挙3回と参院選2回の合計5回の選挙に勝ち、衆参ともに多数を安定的に占めることができてこそ、国民を救う政策への大転換を実行できる。そこまでやらないことには日本の夜明けは来ない。総監督で精一杯で、役者の兼務までは無理ですよ。

■私は役者ではなく総監督

 ──泉さん本人はあくまで総監督なんですね。

 私はかなり正直ベースで、こういうシナリオどうですかと言ってる。違うんだったら、批判してもらってもいいし、対案を出してもらってもいい。ただ、「国民の笑顔、国民の安心、日本の夜明け」まで行くストーリーを考えましょうということ。総監督って偉そうだけど、私はコーディネートというのか、そういう役割は向いていると思っていて、役者よりはそっち。なぜなら役者になりたい人はいっぱいいるわけよ。でも、脚本を書いて「国民の笑顔、国民の安心」なんて言っている人、聞いたことないよ。馬鹿にされるかと思ったら、右も左も関係なく、意外と反応良くって。国民の笑顔は左右を超える。与野党を超えるね。国民生活、困ってるよね。何とかしなきゃ、と一致するわけやんか。その中でチームを作ればいいんであって。これまでそんなこと言う人いなかったけど、私が本気で言ってるから、こいつどうかしてるけど、言われてみたらそうだよね、となってきた。

 ──支持が広がっている?

 私の強みはね、人生もう終わってんねん。ふるさと明石を優しくするのが自分の一生の仕事だと10歳で誓って、自分がいなくても大丈夫な明石を残したぐらいの自負があるから「俺はようやった」と思うねん。でも、まだこんな元気やん。余力がある。還暦だから、人生1周走り終わって2周目行くかなって感じ。2周目はしんどいから、70歳までの10年ぐらいのタームで日本の夜明けを迎えようかなって感じ。今の世の中を救おうと思っている政治家がいなさすぎるんですよ。

■今の政治家は国民への愛がない

 ──だから、泉さんへの期待が高まるわけで。

 私、マックス・ウェーバーが好きなんですけど、政治家に必要な資質は3つあって、それは情熱、責任感、判断力。情熱って、いわば国民への愛なんです。今の政治家に国民への愛がありますか。国民を見ないでお金をくれる一部を見てるやん。国民への情熱がないんです。金に対する情熱だけやから。愛が欠けてるから始まらないんですよ。次に責任感がないやん。言い訳ばっかり、秘書や会計責任者のせいにしてばっかりやろ。政治家になぜ責任が大事かというと、決断する前提は責任なんです。自分が責任を負うから方針転換する。人に嫌われようが憎まれようがこれはみんなのためだからやりきる、というのが政治だから、誰にも嫌われないことは、政治をやらないことと一緒なんです。責任を伴わない政治は官僚政治であって調整型だから、方針転換できない。覚悟のない責任をとらない政治だから国民負担増。そういうセットなんです。そして、責任を前提に決断するのが判断力やん。今で言うと、将来を見通す力じゃないですか。この3つなんですよ。情熱、責任感、それを前提とした決断、判断力。それを持っている政治家が今、永田町にどれくらいいますか。少なくとも国民の笑顔、国民の安心まで届ける。日本の政治の夜明けを迎える。明治維新に指摘する「令和維新」ぐらいやればいいと思っている。いざやってみたら、意外と一気にやれると思うけどな。

*インタビューは【動画】でもご覧いただけます。

(聞き手=小塚かおる/日刊ゲンダイ)

▽泉房穂(いずみ・ふさほ) 1963年兵庫県明石市生まれ。県立明石西高校、東大教育学部卒。NHK、テレビ朝日のディレクター、石井紘基氏の秘書を経て、弁護士となり、2003年の衆院選で民主党から出馬し(兵庫2区)、比例復活して1期務めた。その後、社会福祉士の資格も取り、11年から23年4月まで明石市長を3期務めた。

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