「日大の立て直しは“外圧”しかない」常任理事をクビにされた精神科医・和田秀樹が警鐘
和田氏の後任には日大のプロパー職員が
それにしても、日大はなぜ不祥事が続くのか。
「アメフト問題に対する第三者委員会の答申検討会議では、『日大村』と皮肉たっぷりに内部で固まる日大の体質が強く批判され、外部の声を受け入れることが求められています。ところが、私の後任人事は、第三者委員会が示した方向性とは真逆で、日大のプロパー職員。医学部でも同じ流れで、他大学出身者が更迭され、日大出身者が据えられています。旧態依然とした体質が、不祥事続きをウヤムヤにして改革を遅らせているのです」
そこで必要なのが外圧で、和田氏は私見として文科省に期待する。
「不祥事の連発で日大への私学助成金は、今後も不交付が続くでしょう。そこで、助成金の監督官庁である文科省が、たとえば“改革の徹底が認められない限り、再交付はない”といったことを打ち出せば、日大も改革せざるを得ません」
今年の入試で志願者数を3割近く減らした日大。失地回復できなければ、受験生やその保護者の人気をさらに失うはず。受験料収入激減という“外圧”は不可避だ。