被団協ノーベル平和賞受賞効果?広島平和記念資料館にも世界が注目!入館者急増で10月は過去最多
「核のタブーが壊されようとしていることに限りないくやしさと憤りを覚えます」――。
ノルウェー・オスロ市庁舎で10日行われたノーベル平和賞授賞式。その壇上で日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員の田中煕巳さん(92)は、現在も続くウクライナ戦争におけるロシアの核の威嚇やイスラエルの核兵器使用の懸念について冒頭のように力強く語った。
「授賞式で田中さんは自身の伯母らを原爆で亡くした過去を振り返るとともに、1956年の被団協の設立の経緯についても説明。日本政府から一貫して原爆による死者に対する国家補償が行われていないことについて触れ、核兵器廃絶を世界に訴えていました」(外信部記者)
長年の田中さんら被団協の活動が認められ、今回ノーベル平和賞受賞が決定した。決定時期と相まってか原爆の実相を伝える「広島平和記念資料館」の入館者数も急増しているという。