日本の税収は6年連続「過去最高更新」見通しも…《国民生活は最低》とSNSには怨嗟の声
大雑把に言えば、どれほど頑張って働いても収入の5割近くを国に「持っていかれる」のだから、手取りが増えないのも当然。そこに燃料高、物価高がさらなる追い打ちをかけているのだろう。厚生労働省が24日に公表した10月の毎月勤労統計調査(従業員5人以上)の確報値では、1人当たりの実質賃金は前年同月比0.4%減で、3カ月連続のマイナスだ。
国民民主党が求める「年収103万円の壁」の引き上げを巡る議論でも、財務省や自民党は「財源がない」と繰り返すのだが、6年連続で過去最高を更新する税収がありながら「カネがない」というのは、歳出の在り方がどこか間違っているのではないのか。
不思議なのは「5年で43兆円の防衛費増」という方針が突然、決まった際には、政府・与党内でも財源論はそれほど問題視されなかったにもかかわらず、教育費や社会保障などの話になると、途端に「財源を示せ」という展開になること。
「政治にはカネがかかる」「民主主義を維持するためにはコストがかかる」。24日閉幕した臨時国会で、政治資金について自民党議員はこう口をそろえていた。だが、それならなぜ、カネがかからないような仕組みに変えようとしないのか。これでは、どれほど税収が増えたところで、いつまで経っても「財源がない」となりかねない。