横浜市「公園全面禁煙化」の危うさ(上)実証実験を経て来年4月から2700カ所を禁煙化の方針
人口377万人の政令指定都市・横浜市(山中竹春市長)で喫煙規制強化の動きが進んでいる。同市の公園条例を改正し、公園内における禁止行為に「喫煙」を加え、市内2700カ所の公園全てを禁煙化しようというものだ。
市は2023年7月から8月にかけて公園内における受動喫煙防止対策に関するアンケートを実施。さらに10月から11月にかけて市内5カ所の公園で、受動喫煙対策として試行で「禁煙」として、試行前後の喫煙者数を調査するとともに、公園利用者を対象にアンケートを実施した。
試行前と試行中の喫煙者数の増減は、山下公園で5人減、港の見える丘公園で6人増、こども自然公園で2人増、藤が丘駅前公園で5人減、天王町駅前公園で28人減となった。大幅な効果が見られたのは天王町駅前公園だけだった。
市は今年に入ると4月18日から5月31日にかけて、市内公園全面禁煙化について、市民に意見を募集した。このパブコメには645件の意見が寄せられた。市の分析によると内訳は次の通り。①公園での全面禁煙を望む意見404件=62.6% ②分煙環境の整備を望む意見(公園の全面禁煙を望むもの)63件=9.8% ③分煙環境の整備を望む意見(②以外)83件=12.9% ④公園禁煙化に否定的な意見57件=8.8% ⑤公園禁煙化以外の意見38件=5.9%となっている。