大王製紙 井川意高元会長(1)106億円をカジノで溶かした超秀才の少年時代

公開日: 更新日:

「即日申し込みできるわけがないから、前もって準備していたとしか考えられない」

 井川家では父の言うことは絶対。面食らいながら試験に臨んだ井川少年だったが、結果は全国2位。この段階で、父親は息子に中学受験させることを決めたようだった。四国に戻ると、若手社員の中から優秀な人材3人を選び、週に3回2時間ずつ、井川少年の家庭教師をさせたのだ。さらに春・夏・冬休みは東京の塾で集中講義を受けさせられた。

「父は私に東大に行けと命じた。官僚になって政治家を目指せと」

 小学校6年の2学期の終わり、家族は東京に引っ越した。73年のオイルショックで紙不足が起こり、製紙各社は売り上げが急伸したが、その反動で翌年から業績は一気に下降。営業の立て直しに父・高雄氏が東京に出ることになったのだ。(つづく)

(ジャーナリスト・田中幾太郎)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が