ダイエー、イトーヨーカ堂…日本の小売りを支えた都市型総合スーパーが衰退した理由

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 ヨーカドーの衣料品売上高もピーク時の96年2月期の4568億円から、18年度には1536億円と3分の1にまで激減した。

「90年代以降、アパレル業界は競争が激化し、製造拠点の海外移転や物流の効率化で製品単価は大きく低下しました。ファーストリテイリングのユニクロが代表的ですが、製造から店舗まで一気通貫で管理するSPA(製造小売業)は質の良い商品を安く提供することに成功し、市場規模の縮小をもたらしました」(小売り業界に詳しい大学教授)

■コストコ、ドンキが急成長

 縮小する市場で伸び続けたのがユニクロやしまむらなどの専門店ブランドだ。「バブル期以降、市場規模は縮小したが服の供給量はむしろ増えた」とSPA関係者は話す。価格とデザイン性で優れるSPAの前に、GMSのアパレルは淘汰されていった。

 さらにこの間、イオンが郊外で積極的に出店してきた。テナントに専門店が入居するモールはレジャー性にも優れ、GMSに代わる新たな消費の場になった。

 そんなイオンも地方部の人口減により、今年度(24年度)は26年ぶりの新規出店ゼロとなる見込みだ。建築費の高騰もあり採算に見合う出店ができなくなっている。古くなった旧店舗を取り壊し、規模を縮小して再出店する“ダウングレード”も行っている。

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