石破政権の遅すぎる「強力な物価高対策」の今さら…参院選向けの“付け焼き刃”がミエミエ

公開日: 更新日:

4月も食品値上げラッシュ

 さらに、4月も食料品は値上げラッシュ。帝国データバンクの調査では、調味料、酒類・飲料、加工食品、乳製品など4000品目以上に上り、昨年の年間の値上げ品目数(1万2520)を早々に上回りそうなのだ。

 ガソリン税の暫定税率廃止は、25年度予算案に盛り込めば、4月からでも実施できたのにやらず、結局、4月以降も石油元売りへの補助金をダラダラ続ける。予備費が充てられる見通しだ。

 狂乱物価高をここまで放置しておきながら、いまになって「強力な対策」って、やっぱり石破政権はズレまくっている。

 経済評論家の斎藤満氏が言う。

「参院選対策ですよ。このままではかなり議席を減らすということで、物価高に対する国民の不満がようやく身に染みて分かった。国民は3年も物価高に苦しんでいるわけで、遅きに失した感はあります。補正予算を組むのか。ただ、いまから対策を打つとして短期間でやれるのはガソリンの暫定税率廃止ぐらいでしょう。食料品の価格を抑えるには、円安を止めないとなかなか難しい」

 国民民主党が28日にも参院選向けの新たな経済対策をまとめるという。支持率アップ狙いのポピュリズムでは国民民主に一日の長がある。石破政権は、またしても主役を奪われることになるんじゃないか。

  ◇  ◇  ◇

「サトウのごはん」一部商品の終売が発表されるなど、コメ需給逼迫の影響はとどまるところを知らない。昨夏の令和の米騒動以降、コメの高騰が止まらず、卸売業者が訴える窮状とは――。●関連記事『【もっと読む】「サトウのごはん」は17品目終売 深刻コメ不足にあちこちから悲鳴…卸売業者が訴える倒産続出の危機』で詳報している。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  2. 2

    国民民主党はやっぱり与党補完勢力だった! 企業・団体献金「存続」で自民党に塩を送る罪深さ

  3. 3

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 4

    国民民主党「パワハラ問題」ウヤムヤ決着狙いミエミエ…玉木代表が被害者に言い放った“隠蔽圧力”発言

  5. 5

    兵庫県・斎藤知事パラハラ認定にも無敵の“居座り” 「公務多忙」理由に第三者委報告書にコメントしない厚顔

  1. 6

    茨城県知事の異常な県政を朝日も毎日も報じない不思議…職員13人が自殺?重大事件じゃないか!

  2. 7

    自民党の商品券配布「原資は官房機密費」は33年前からの慣習か…過去の暴露資料に“痕跡”残る

  3. 8

    斎藤元彦知事パワハラ認めてもお咎めナシ…鉄面皮“居直り作戦”にも兵庫県議会の動きが鈍いワケ

  4. 9

    玉木代表が描く国民民主パワハラ問題の“火消しスケジュール” 真相究明より参院選への影響最小化を優先

  5. 10

    米トランプ自動車25%追加関税は日米貿易協定違反では? ちゃぶ台返しで日本一人負けのトホホ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された