映画「さすらいのボンボンキャンディ」記念 原作小説を2人にプレゼント
10月29日から公開される映画「さすらいのボンボンキャンディ」(ユーロスペースほか全国順次公開)が話題だ。原作の延江浩氏は、作家・村上春樹がホストを務める「村上RADIO」(TOKYO FM)などの番組を手がけるラジオプロデューサー、そして作家としての顔を持つ。彼の短編小説集「7カラーズ」(延江ローレン名義、水曜社刊)から、「さすらいのボンボンキャンディ」を映画化した。監督は映画「迷い猫」などの異才サトウトシキ氏。
主演は「花束みたいな恋をした」「はい、泳げません」など、注目作への出演が続く影山祐子。相手役の原田喧太は本業がギタリストながら、父・原田芳雄を彷彿とさせる好演で注目される。
主人公の仁絵(34歳)は、夫が海外に長期出張中で日々あてどなく街をさまよい、無為な時間を酒とともに流し込んでいる。彼女は電鉄会社の車掌マサル(48歳)と知り合い、互いに家族のある身ながら逢瀬を重ねる。
ある日、マサルが仁絵の前から姿を消してしまい、彼女はほかの男たちと寝てみるが、心の空洞が埋まることはない。やがて仁絵はマサルの影を求めてさすらう──。