「くらべて、けみして2」こいしゆうか著
「くらべて、けみして2」こいしゆうか著
出版社で校閲をしている九重(くじゅう)は、作家に合わせて引く辞書を選ぶというベテランだ。
ある日、社外校閲者の丸山郁子から作品について疑問が出た。
同性愛者の子どもがいる母親の苦悩を描いた作品だが、自殺した母の遺体の前で子どもが泣いてわびる場面が美談のように書かれていて、同性愛に対する差別を肯定することになるのではないかと。
担当編集者は、著者に考えがあった上での表現だから遺書の内容や最後の場面を変えるのはどうかとためらっている。この表現のまま出版していいのかと丸山は言うのだが……。
LGBTQをめぐる小説を題材にした、お仕事マンガ第2弾。 (新潮社 1320円)