ソチ五輪 浅田真央を追い込むトリプルアクセルと大和魂
それでも五輪で跳ぶのか。
フィギュアスケート全日本選手権(さいたまスーパーアリーナ)最終日、女子ショートプログラム(SP)で首位に立った浅田真央(23)はフリーの演技で2度の3回転半ジャンプ(トリプルアクセル=3A)を失敗。まさかの大失速で3位に終わった。優勝はSP2位の鈴木明子(28)、2位は同3位の村上佳菜子(19)。女子シングルのソチ五輪代表はこの3人に決まった。安藤美姫(26)は7位。現役引退を表明した。
それにしても散々なジャンプだった。
浅田は演技開始直後の3Aは回転不足で着地が乱れた。2回目の3Aも1回転半で着地に失敗。氷に手をつく失態も見せた。後半の連続ジャンプでも2回転が1回転に。五輪に向けて弾みをつけるどころか、1万8000人近い観衆には大いに不満が残る演技だった。
結局、今季はグランプリ(GP)シリーズ初戦のスケートアメリカから今大会まで3Aを9度跳び、いずれも減点。「GPファイナル前に腰痛が再発して思うような練習ができなかった」と佐藤コーチは明かしたものの、今は最大の武器がむしろ仇(あだ)になっている。