実力、ジムの力…機が熟した山中慎介のラスベガス進出
「今の山中なら、もしかするとサンタ・クルスに勝てるかもしれない。そう思わせるほど、非の打ちどころのないボクシングをしているからです」
現在は国内に数多くのチャンピオンが存在するが、日本中が熱くなるようなボクサーはいない。山中も玄人や熱烈なファンには評価されている一方で、スリリングさに欠け、一般受けはしない。ボクシングファンでなければ名前もほとんど知らていない。
「だからこそ、山中はラスベガスで強い相手とやって欲しい。海外で強い相手に勝つのは大変です。たとえ負けてもボクサーとしては大きく成長する。ラスベガスで激しい打ち合いを演じ、辰吉(丈一郎)のようにカリスマ性のあるボクサーになって欲しいですね」(織田)
WBCスーパーバンタム級の西岡利晃は、09年にメキシコでスター選手のゴンザレスを破り、11年にはラスベガスで2階級制覇の実績を持つビッグネームのマルケスを判定で下しボクシング界は大いに沸いた。帝拳ジムには力もあるのだ。