壮大な税金ムダ遣い「26年冬季札幌五輪」言い出すデタラメ
「64年東京五輪の時とは時代が違うんですよ」
こう話すのはスポーツジャーナリストの工藤健策氏だ。
11日、26年冬季五輪の招致を目指すため、秋元札幌市長と高橋北海道知事が馳文科大臣を訪問。高橋知事は「オール北海道で」と意気込み、馳大臣も「地道な活動を頑張っていただきたい」と激励した。
しかし、26年といえば、20年夏季東京五輪のわずか6年後。税金を湯水のように投入する五輪には反対意見が多い。日本は11年の東日本大震災で大打撃を受けたにもかかわらず、政府は東京五輪の準備に舞い上がっている。そこに来て札幌五輪というのだから、応援する政府も、立候補に意気込む札幌市、北海道も何を考えているのか。
冒頭の工藤氏が言う。
「経済対策が頭打ちだから五輪で好景気を呼び込もう、という発想なのではないか。確かに64年夏季東京五輪は高度経済成長の波にうまく乗れた。しかし、98年の冬季長野五輪はどうですか。大規模な交通インフラ整備や大型施設の建設、それらの維持費もあり、長野県の財政を今も圧迫している。景気回復のためにスポーツを利用しようというのは、スポーツに対する冒涜です」