2日続けて稽古回避…横綱白鵬にチラつく「引退」の2文字
土俵を去る日が近づいている。
左ヒザを痛め、31日に稽古を休んだ横綱白鵬(31)。1日も稽古場に姿を現さなかった。11日から始まる9月場所を前にして、異例の休養。ヒザの状態次第では本場所を休場する可能性も出てきたという。
相撲はケガが付きもの。力士は大なり小なり、どこかしらに故障を抱えている。だがしかし、この横綱に限れば話は別だ。
白鵬の最大の長所は卓越した相撲技術でも俊敏さでもなく、「強靱な肉体」だ。01年に初土俵を踏んで以来、これまで休場は関脇時代の05年7月場所、昨年9月場所など、たったの3回。そのうち2回は途中休場だった。
先場所は右足親指を痛め、10勝5敗。負傷部位をかばっているうち、左ヒザに負担がかかったという。ケガをしないという「強み」が、崩れようとしているのだ。
ある親方が言う。
「07年から綱を張っていれば、体中が悲鳴を上げていますよ。それでも白鵬はヒジ打ちや立ち合いでの目隠しなど、小手先の技で何とかごまかしていた。そのヒジ打ちも先場所、宝富士に『立ち合いで低く当たらず左腕で防御する』という対策を編み出されてしまった。今後は正面からぶつかるしかないだろうから、さらにケガが増える可能性もある。相撲においても、相手の弱点を狙うのは卑怯でも何でもありませんから。これまで土俵に君臨していた白鵬に勝つチャンスとあれば、力士は目の色を変えて左ヒザに負担がかかるような攻め方をしますよ」
師匠の宮城野親方も「階段を上がるのもしんどそうだった」と話している。常々、「20年東京五輪まで横綱を続けたい」と豪語している白鵬だが、あと4年も綱を張れそうもない。