最後まで味方が見殺し G菅野が打線の援護に恵まれぬワケ
4年連続2ケタ勝利はならなかった。
28日の中日戦で巨人の菅野智之(26)が5回を投げて94球2失点。その裏に代打を送られ降板した。1.97でこの試合に臨んだ防御率は2.01になったものの、最優秀防御率と最多奪三振(189)のタイトル獲得には近づいた。それでも結局、9勝6敗。防御率1.91ながら10勝11敗に終わった昨季同様、打線の援護に恵まれず、平均2点台と味方に苦しめられた。
巨人などで投手コーチを務めたOBの高橋善正氏(評論家)が言う。
「防御率1位の投手が10勝に届かないのは異例でしょう。菅野の登板試合は打線の援護が少ない。エースに勝ちをつけたいと打者に焦りが見えましたが、原因はそれだけではないでしょう。普通、援護してもらえない投手は、投球テンポが悪いことが多い。守備時の悪いリズムが打撃面にも影響するからです。ただ、菅野はテンポがいい投手の代表格。それならなぜか。相手投手が菅野のペースに引っ張られたことが考えられます」
実際、菅野が登板した26試合で投げ合った相手先発投手の防御率を計算すると2.82となる。これはセ・リーグ先発投手の成績に当てはめると5位に入る好成績だ。高橋氏が続ける。