来季は捕手専念 西武・森“失われた3年”奪還は首脳陣次第
西武の森友哉(21)昨7日、500万円増の年俸4500万円で契約を更改。会見で「来年はキャッチャー一本でいきたい。(正捕手の炭谷)銀仁朗さんにライバルと思ってもらえるように頑張ります」と宣言した。
高卒ながら、「即戦力捕手」と高い評価を受けた森は、13年のドラフト1位で入団。しかし、すぐに「捕手失格」の烙印を押された。「リードが稚拙」「キャッチングが下手」と散々な言われよう。だったら、少しでも経験を積ませて課題を解消させる必要があるのに、2年目の昨年は一度もマスクをかぶらせてもらえなかった。
試合で投手の球を受けなければ、経験値は上がらないし、成長だってしない。うまくならないから、試合に使ってもらえないという悪循環。首脳陣が芽を摘んでいたようなものである。107試合に出場して打率.292、10本塁打、46打点の成績を残した今季も、捕手として先発出場したのはわずか22試合だった。
辻新監督はすでに、来季の森の起用を「捕手専念」としている。「マスクをかぶると打撃にも影響する」ともいわれたが、今季は捕手出場時の打率は.349だった。森が捕手として一本立ちするもしないも、首脳陣の我慢次第。来季は、森にとってもチームにとっても、失われた3年間を取り戻す年になる。