56選手決定も…茶番とおふざけの球宴は消滅へまっしぐら
3日、今年のオールスター(14日=ナゴヤドーム、15日=ZOZOマリン)に出場する56選手が発表された。セ・パ合わせて23人の初出場選手は一様に初々しいコメントを出していたが、どれだけのファンが「夢の球宴」に心躍らせているのだろうか。
昨年の地上波のテレビ中継視聴率は、1戦目が10.7%で2戦目が11.0%。2014年の球宴は試合途中に「放送時間がなくなりました」と中継を打ち切り、刑事ドラマが放送された。テレビ局も、NPBとのお付き合いで渋々ながら中継しているのが実情である。
なにしろ、セ・パがガチンコ勝負を繰り広げた交流戦が19日に終わったばかり。それから1カ月も経たないうちに、「セ・パが真剣勝負」などと主催者が力コブを入れても、大方のファンは苦笑いを浮かべるしかない。
しかも、だ。最近の球宴は、なんとかのひとつ覚えの直球勝負が繰り返されたり、同じ高校の先輩・後輩同士がプロレスまがいの乱闘ごっこを演じてみたり、愚にもつかないモノマネをしながら打席に入ったり……と茶番とおふざけのオンパレード。14年に全パを率いたロッテの伊東勤がさすがに、「オールスターは遊びじゃない。真剣勝負を楽しみにしているファンも多い」と試合前のミーティングでくぎを刺したほどである。
開催の時期や方式を見直さなければ、いずれ誰にも見向きもされなくなる。ファンからは、「高卒選手VS大学、社会人出身」、あるいは、「出身地別対抗戦」などのアイデアも出ているのだが、NPBからは具体案が出てこない。球宴消滅も時間の問題である。