清宮1位指名は何球団 スカウトが語る外した場合のリスク

公開日: 更新日:

「実際に何球団が1位で行くのか、これが今年のドラフトのカギを握る」

 さる球団の編成幹部がこう言う。

 9月末にプロ入りを明言し、プロ志望届を提出した早実・清宮幸太郎。各球団は2日、清宮家との面談を行うために資料作りにあくせくしているのと並行して、最終的にドラフト会議で何球団が清宮を1位指名するのか、しそうなのかをそれぞれ探り合っているという。

 あるパ球団のスカウトはこう話す。

「ドラフト当日までハッキリしたことはわからないだろうが、現段階での見立ては9球団の競合。夏の甲子園で史上最多の6本塁打を記録した捕手の中村奨成(広陵)に2球団、即戦力の投手が欲しいところが1球団。これまでの史上最多、89年の野茂英雄(新日鉄堺)、90年の小池秀郎(亜大)の8球団を上回る可能性はあるでしょう」

 一方で、セ球団のスカウトはこんな見方をする。

「問題は清宮を1位指名したものの、外した場合のリスクです。昨年は好投手が多く、京田陽太日大中日2位)など評価の高い選手が2位以下にもゴロゴロいましたが、今年のドラフトはそもそも好素材が少ない。極端な話、2位までの24人で指名が終わってもおかしくないくらいのレベルです。清宮はいくら人気、実力を兼ね備えているとはいえ、一塁しか守れず、一軍戦力になるには1年なり、2年なり時間を要する。捕手を強化したい球団、是が非でも投手を補強したい球団もあるだけに、1位指名が6球団程度にとどまる可能性も考えられる。たとえば1巡目で清宮以外の有望選手6人が消え、さらに外れ1位でも競合することになれば、取りたい選手が残っていないという事態に陥りかねません」

 今のところ、清宮以外の1位候補とされているのは、前出の中村、即戦力投手のJR東日本・田嶋大樹、ヤマハ・鈴木博志といったあたりだ。各球団は清宮が大学進学を表明した場合に備えて、1位候補を数人リストアップしていたとはいえ、腹の探り合いは例年以上のようだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  2. 2

    センバツVで復活!「横浜高校ブランド」の正体 指導体制は「大阪桐蔭以上」と関係者

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希の肩肘悪化いよいよ加速…2試合連続KOで米メディア一転酷評、球速6キロ減の裏側

  4. 4

    PL学園から青学大へのスポ薦「まさかの不合格」の裏に井口資仁の存在…入学できると信じていたが

  5. 5

    阪神・佐藤輝明「打順降格・スタメン落ち」のXデー…藤川監督は「チャンスを与えても見切りが早い」

  1. 6

    ソフトB近藤健介離脱で迫られる「取扱注意」ベテラン2人の起用法…小久保監督は若手育成「撤回宣言」

  2. 7

    巨人・坂本勇人2.4億円申告漏れ「けつあな確定申告」トレンド入り…醜聞連発でいよいよ監督手形に致命傷

  3. 8

    「負けろ」と願った自分を恥じたほどチームは “打倒キューバ” で一丸、完全燃焼できた

  4. 9

    巨人・坂本勇人は「最悪の状態」…他球団からも心配される深刻打撃不振の哀れ

  5. 10

    佐々木朗希よ…せめてあと1年、吉井監督の下で準備期間を過ごせなかったのか。メジャーはそんなに甘くない

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情