ロッテのドラ1安田尚憲を開花させた兄の背中と父の金言

公開日: 更新日:

 優しすぎる弟の性格を不安に感じ、亮太さんはあえて厳しいことを言うこともあった。

「『体が大きいだけ』とか、かなりキツイことも言った。小中学生の頃は涙目になりながらも反論することなく静かに聞いていました。僕としては、いざ厳しい状況に直面したとき、慌ててほしくなかったんです。ある意味、ここまでは大きな壁にぶつからず順調に来られた。でもプロ野球は、チームメートは仲間でもあるけどライバルでもあります。時には蹴落とすこともある残酷な世界ですから」(同)

 高校生になると、マスコミから「東の清宮、西の安田」ともてはやされるようになる。

「清宮くんの存在もあって、弟が注目されることも多くなりました。でも、実際のレベルは全然違う。かといって『“清宮はスゴイ”と言っているようじゃあ、いつまで経ってもダメじゃないの』という話はしました。今では向こうからLINEや電話で聞いてくることも増えましたね。今の時期が大事だという話もしました。(高校野球を)引退したこの時期はみんな練習しなくなる。ようやく『普通の高校生』になって自由になる。でもこの半年間、何もしないのはもったいない。だから、(大阪大会の)準決勝で大阪桐蔭に負けた日の翌日、弟に『練習行くぞ』と言って、履正社のグラウンドで2人だけで練習しました。その一歩が大事だと思うんです。週1~2回休んでもいいから、体を大きくしてプロ野球に対応できる体づくりをしてほしい」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  3. 3

    楽天・田中将大の二軍テスト続行を明言…“外様”今江監督ならではの「常識的判断」

  4. 4

    「(菊池雄星を)高1で超えてやる」 天性の負けず嫌いが花巻東に進学した“本当の理由”

  5. 5

    斎藤元彦知事&代理人弁護士「時間差会見」のあざとさ…二人揃ってPR会社美人社長をバッサリ切り捨て

  1. 6

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 7

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  5. 10

    斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”