異常事態いつまで 阪神で続く“守備の要”のレギュラー不在
先日、秋季キャンプを打ち上げた阪神の金本監督は、センターラインの固定に言及。捕手、二塁、遊撃、中堅という守備の要になるポジションのレギュラーが決められない現状にアタマを悩ませているのだ。
阪神はここ数年、センターラインを固められないでいる。それが影響してか、チーム82失策はリーグワースト2位。最少だった中日の57失策と比べてかなり多い。
今オフ、一塁手の助っ人獲得を目指し、三塁には鳥谷がいることから、二塁、遊撃のポジション争いは大激戦。FA権を行使して去就が流動的な大和を除いても、上本、糸原、北條、森越、植田に加え、ベテラン西岡や本職が三塁の大山、さらに今秋ドラフト3位の遊撃手・熊谷(立大)にもチャンスがありそうだ。
選手を競争させることで戦力を底上げしたい意図はわからなくないし、人数が多ければ故障者が出たときの手当てにもなる。とはいえ、どの選手もどんぐりの背比べで決め手に欠ける。ケガが多く、衰えを見せ始めている西岡がいまだに争いに加わっている時点で苦しいと言わざるを得ない。
捕手にしても、梅野と坂本が争う中に、今季一塁にコンバートされた原口も参戦。外野の両翼に福留、糸井が控えているため、中堅は俊介、高山、江越らが争う。センターラインを固定できないまま、来季に突入する可能性は十分にある。