「ナオチ」自身はアイデンティティーに区切りがついている
安倍首相はすぐに祝意を表した。トランプ大統領が何かしたニュースはないが、ハイチのジュベネル・モイーズ大統領がいち早く「私たちのナオミ」と呼びかけて祝福している。
ハイチでは「ハイチ系日本人」。ナオチは昨年、ハイチを訪ねて楽しい時間を過ごしており、全豪のオンコートインタビューでも「私はハイチも代表しているよ」と明るく話したものだ。
■プロ化が進みスポーツの国家の概念が変わった
黒人で日本語が下手、アメリカに住んで日本選手として活動――アイデンティティーに関してはナオチ自身かねて考えざるを得なかった。
「みんな、私が日本人と聞いて驚くでしょう?」とよく口にしていた。
ただ、自分の中では問題に区切りがついたようで、最近はこう話すことが多い。
「私がどこの国の人か特定できないから、みんなが応援してくれると思う。それってすごくうれしい」
プロ化が進んだことでスポーツの国家の概念が変わり意識が薄まった。