大学社会人は枯渇 吉田輝星プロ表明で“ドラ1”は高校生席巻
「今年は不作だね。1位で評価できるのは12人に満たない。10人いるかどうかだよ」
ドラフト会議(10月25日)が2週間後に迫る中、各球団のスカウトはこう言って頭を痛めている。
1位指名が濃厚といわれているのは、高校生では10日にプロ表明をする吉田輝星(金足農=右投げ・右打ち)をはじめ、投打二刀流の根尾昂(大阪桐蔭=右・左)、外野手の藤原恭大(同=左・左)、遊撃手の小園海斗(報徳学園=右・左)の4人。
大学・社会人では甲斐野央(東洋大=右・右)、梅津晃大(同=右・右)、上茶谷大河(同=右・右)の投手三羽ガラスに、投手の松本航(日体大=右・右)、外野手の辰己涼介(立命大=右・左)といったところだ。
「大学生は全体的に例年より力が落ちていて、社会人の中には確実に1位といえる選手がいない。現状では根尾が4~5球団程度の競合になりそう。話題性十分の吉田、数年後には中軸を打てる藤原も指名が重複する。U18で守備のほころびを見せた小園も、遊撃手は貴重なだけに依然として人気はある。吉田がプロ入りを決断したことで、高校生優位は揺るぎなくなっている。ヨーイドンの1巡目は高校生に集中する可能性があります」(在京球団スカウト)