DeNA1位・上茶谷は「真面目で努力家」 指導者3人が明かす
専業主婦の母・めぐみさん(49)にも本格的なスポーツ経験はないという。それでも、息子はドラフト1位でプロ入りの夢をかなえた。篤史さんが感慨深げに言う。
「特別なDNAがあったとすれば81歳になる家内の父・大前正治かもしれません。義父は投手で京都の鴨沂高から立命大を経て帝産で社会人野球をやっていた。そんな義父の血と、なにより大河に関わっていただいた指導者の方々のおかげです」
■優れた観察眼で細かすぎるモノマネ
その指導者に話を聞くと、「上茶谷はとにかく真面目で努力家」と異口同音に証言する。
まずは東洋大の高橋昭雄前監督。
「東洋大OBの京都学園の堂監督から『面白い投手がいる』と聞き、最初はスポーツ推薦枠で取ろうとした。でも、上茶谷は勉強もできた。『自力で合格します』と指定校推薦で入学。推薦枠を1つ使わずに済んだので、助かりました(笑い)。性格はしっかり者。自分自身を客観的に見つめることができた。右手中指の血行障害で手術もしたが、それでも諦めず、自分の力を信じて黙々と練習に励んだ。まさに学生野球の申し子です」