メジャー挑戦表明も…DeNA筒香の不安要素は「人の良さ」
長年温めてきた夢を口にした。
30日、DeNAの筒香嘉智(27)が将来的なメジャー挑戦を表明。「小さい頃から夢であるメジャーでプレーしたいという思いを球団の方に伝えさせてもらいました」と話した。以前からメジャー志向が強く、憧れの選手はバリー・ボンズ。早ければ来オフにもポスティングシステムを利用して海を渡ることになる。容認するか否かについて、岡村球団社長は「球界を代表する選手。そういう思いを持つのは当然だと思う。大切な選手である一方で、本人の気持ちも大切にしたい」と話すにとどめた。
この日、筒香は以前から訴えてきた日本球界の古い体質や指導法についても言及。「子供たちの未来に危惧を感じる。野球人口が減っている今、指導者も変わる必要があるし、野球界全体の組織が変わる必要もあると思います」と熱く語った。
メジャースカウトからの評価は高い一方、懸念材料もある。横浜高校の先輩で、プライベートでも親交のある鈴木尚典氏(ベイスターズジュニア監督)はこう話す。
「メジャーへ行きたいというのは昔から聞いていたし、行けば活躍できると思う。ひとつ心配なのは性格の良さ。結果を残すようになっても彼自身は変わらず良い子のまま。だから、いろんな人が集まってきてもそれを突っぱねない。それがメジャーに行ったときに邪魔になってしまわないか」
筒香のメジャー挑戦は自身の夢もさることながら、いずれ肌で感じるであろう米国流の指導法を日本に持ち帰るという目的もある。メジャーで結果を残して発言力を増せば、筒香の意見に耳を傾けてくれる人もそれだけ多くなる。2つの夢をかなえるためにも失敗は許されない。