井上尚弥 WBSS制覇で得た世界一稼ぐ軽量級ボクサーへの道

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 もちろん「階級の壁」はある。ボクシングの本場米国では重量級、中量級がメインで、軽量級はランクが落ちる。全盛期のドネアも、ファイトマネーは100万ドル(約1億900万円)前後。1試合で数十億円を稼ぐメイウェザーやパッキャオとは比べものにならない。

 そうした事情を考慮しても、今後の井上のファイトマネーは過去の軽量級のスター選手の比ではなさそうだ。

 すでに井上は最も権威のある米国のボクシング雑誌「リング」でパウンド・フォー・パウンド(全ボクサーの階級が同じだったと仮定した場合のランキング)の4位に挙げられた。さらに同誌では単独で表紙を飾ったこともある。これは日本人ボクサーとして初の快挙だ。

■5億、10億円も夢ではない

 ボクシングに関する著書の多いノンフィクションライターの織田淳太郎氏が言う。

「この日の試合は新旧王者の世代交代という演出面でも話題になった。今後、井上を米国中心にプロデュースしていくのに、うってつけの材料でしょう。軽量級はアジア人王者が多く、日本人も井上をはじめ、4大タイトルで世界王者が5人もいる。トップランク社にすれば、アジア、そして軽量級は開拓する価値のある市場と考えているはず。確かにバンタム級の井上ではラスベガスでメインは張れないが、セミファイナルなら務まる。それでも軽量級ボクサーとしては快挙ですからね」

 井上がWBSSの3試合で手にしたファイトマネーは、計2億円程度だという。今後は5億、10億円を稼ぐボクサーになることも夢ではない。

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