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鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

新型コロナウイルス感染拡大“戦争”がもたらした労使の連携

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスの感染拡大は、とどまるところを知らない。

 感染者数が世界最多となった米国では、3月末から4月初旬にかけて、大統領のドナルド・トランプが「死者が10万人だったら、われわれは『よくやった』と言われるだろう」、「4月末までの30日間が『新型コロナウイルスとの闘い』で重要だ」といった発言を繰り返している。

 3月初旬には事態を楽観視していたトランプの弱気ともとれる発言は、それだけ米国における「新型コロナウイルス問題」が深刻であることを示唆する。

 その一方で、米国最多の感染者数を記録しているニューヨーク州では知事のアンドリュー・クオモが対策の最前線に立ち、「2024年の民主党の大統領候補」という声も上がっている。

「凡庸」「大いなるイエスマン」と言われていた副大統領のマイク・ペンスが新型コロナウイルス対策の責任者として存在感を高め、4月に入るとトランプの娘婿で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナーが記者会見に登場するなど、政府も総動員のスタンスを示している。

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