著者のコラム一覧
鈴村裕輔野球文化学会会長・名城大准教授

1976年、東京都出身。法政大学博士(学術)。名城大学外国学部准教授。主な専門は政治史、比較思想。野球史研究家として日米の野球の研究にも従事しており、主著に「MLBが付けた日本人選手の値段」(講談社)がある。スポーツを取り巻く様々な出来事を社会、文化、政治などの多角的な視点から分析している。アメリカ野球学会会員。

トランプが大リーグの始球式を行う意味と過去のトラウマ

公開日: 更新日:

 トランプ大統領新型コロナウイルス感染症対策に関する記者会見の最中に、「8月15日にヤンキースタジアムで始球式を行う計画がある」と発言したのは7月23日のことだった。

 2017年1月の大統領就任以来、トランプは大リーグの公式戦で始球式を行っていない。

 ウィリアム・タフトが1910年に現職として初めて公式戦で実施してから、歴代の大統領は開幕戦やワールドシリーズなどを中心に始球式を行っている。中でも公式戦開幕日に大統領が行う始球式は「大統領始球式試合」(プレジデンシャル・オープナー)と呼ばれて注目を集め、球界にとっても大統領自身にとっても重要な行事だ。

 それでも、過去3シーズンにわたってトランプが公式戦での始球式を行わなかったのはなぜか。

 例えば、2004年9月10日に独立リーグのアトランティック・リーグに所属するサマセット・ペイトリオッツの試合で始球式を行い、ホームプレートの手前でグラウンドに落ちたものの勢いのある速球を投げているから、始球式に嫌悪感を抱いているわけではない。

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