豊昇龍智勝は叔父「希代の悪童・朝青龍」譲りの才能を持つ
21歳・立浪部屋・前頭16枚目
相撲は叔父さん譲りでもいいが、態度だけはくれぐれも真似しないように……。希代の悪童・朝青龍を叔父に持つモンゴル人力士。顔つきや土俵上の雰囲気、しぐさやしゃべり方、負けん気の強さなど、「血縁だけあって朝青龍と似ている」ともっぱらだ。
母国の中学校を卒業後、日体大柏高に留学。最初は相撲ではなく、レスリングでの五輪出場を目指していた。朝青龍もそれを理解しており、あくまでレスリングを学ばせるために日体大柏を紹介。それが一転して相撲に傾倒したのは、高校1年の課外学習がきっかけだ。国技館に相撲観戦に行くと、かつて叔父さんが頂点を張った日本の国技に魅了された。
「すぐにレスリング部を辞めて相撲部に入部したが、学校内では相当揉めたようです。なにせ、レスリング留学のはずが、たった1年で退部。『話が違うじゃないか』と怒る教職員もいたそうです。ただ、朝青龍の甥っ子ということもあり、大ごとにはならなかった」(タニマチ筋)
相撲未経験の豊昇龍だが、やはり血は争えないもの。3年時にはインターハイに出場。決勝では現二子山部屋の狼雅(幕下)に敗れ、2位だった。