虎ベテラン福留&能見“決別退団”の裏に仰天不名誉オファー
「大ナタを振るうのは当然としても……」
阪神OBが苦笑いを浮かべてこう言った。
阪神は今オフ、ベテランの粛清を進めている。8月末に藤川球児(40)が現役引退を表明。福留孝介(43)と能見篤史(41)には戦力外通告を行った。
3人の合計年俸は4・25億円。コロナ禍で入場料収入が大幅減になるなど、球団経営を圧迫していることは間違いないが、冒頭のOBは「福留と能見は現役続行を視野に入れ、退団を決意した。これは事実上の阪神との決別宣言です。昨年の鳥谷敬(現ロッテ)しかり、阪神は功労者に対する扱いがヘタです」と、こう話す。
「藤川は引退後はユニホームを脱ぎ、外の世界で見聞を広めたい意向を持っているが、将来の指導者候補とされてきた福留、能見に対してコーチ打診は一切ナシ。特に福留はホテルに呼び出され、話し合いはものの10分で終わったそうだ。しかも、阪神が福留に用意したというオファーは、甲子園球場や甲子園歴史館など、球場施設のアドバイザー的な仕事で、能見もアカデミー関連のアドバイザーという“名誉職”だったそうです。選手、関係者も『なぜコーチなど、しかるべきポジションを用意できなかったのか』と、呆れていますよ」
矢野監督の意向に配慮した
特に福留に関しては、球団内でコーチ打診が検討されていたとの話もあるが、
「矢野監督が来季、3年契約最終年を迎えるにあたり、コーチのテコ入れを最小限にとどめ、気心知れたコーチで勝負したい意向を持っていることに配慮したそうです。生え抜きで通算100勝をマーク、先発、中継ぎともに実績のある能見にしても彼がコーチを務めれば、矢野監督や他のコーチがやりづらいから、敬遠したのでしょう」(前出のOB)
阪神はただでさえ指導者の人材不足が顕著。矢野監督の采配ベタはもちろん、12球団ワーストの82失策のザル守備を鍛え直すには、基本から徹底してやるしかないのに、改善の兆しすら見えない。本来なら、矢野監督の解任はもちろん、コーチの大幅テコ入れが必要不可欠のはずだ。