長嶋終身名誉監督が米国の子供は「英語がうまい」と驚いた

公開日: 更新日:

 巨人の監督時代にも、報道陣にキャンプ終盤の選手の疲労を問われ、こう答えていた。

「そうですね、皆さんも疲れは早くテークアウト(take out)しないといけませんよぉ」

 この言葉を聞いた報道陣は皆、首をかしげてしまった。

「テークアウト? 持ち帰る? 疲れはテークアウトしちゃまずいんじゃないの?」

「取り除くって意味でテークアウトって言ったんだろう。でも、わざわざ英語を使う必要あるの?」

 1991年、東京で世界陸上が開催された。当時、長嶋氏は巨人監督を辞めて充電中。テレビ局のスタッフとして陸上短距離のカール・ルイスを取材し、顔見知りとなった。大会前、パーティーでルイスを見つけると、「ハイ、カール」と近寄り、そしてこう言った。

「How do you do?(初めまして)」

 どうやら「How are you?(元気ですか?)」と間違えたらしい。

 それでも通用したのは「ミスタープロ野球」なればこそだろう。来年、海を渡る日本人選手は長嶋氏よりも英語が上手に話せるだろうか。

▽富岡二郎=スポーツジャーナリスト。1949年生まれ。東京都出身。雑誌記者を経て新聞社でスポーツ、特にプロ野球を担当。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」