プロ野球キャンプ“百害あって一利なし”専門家「中断」言及

公開日: 更新日:

■序盤の投げ込みや振り込みは“慣例”

「そもそも、実績や年齢が違い、目標も課題も違うはずの選手たちが一斉に練習を始め、同じメニューをこなす日本のキャンプに意味があるのか」

 こう疑問を呈するのは評論家の権藤博氏だ。

 在京球団のコーチもこう言った。

「正直、本拠地球場と二軍施設を使えば、地元でもキャンプをやれないことはない。このコロナ禍でイベントや催事は軒並み中止。本拠地は空いているんだから。この状況で球団からはキャンプ地でも不要不急の外出を控えるよう厳しく通達されている。現地でも練習以外は宿舎に缶詰め状態。肩身の狭い思いをしながら息苦しい1カ月を過ごすくらいなら、地元でキャンプをやって自宅から通った方が精神衛生上もいい。今の選手は昔と違ってオフの自主トレでかなりハードな練習を積んでいる。キャンプ序盤に行う振り込み、投げ込みなどは必要ないのがホントのところ。あれは慣例でやっているようなものだから。緊急事態宣言が解除されたあとにそれぞれのキャンプ地に集合して練習試合などの実戦をこなすスケジュールで十分だ。キャンプ期間が短縮されるし、その分感染リスクも減るだろうし」

 巨人の一部主力選手は本拠地の東京ドームでキャンプをスタートする。わずか4日間で沖縄に移動するが、これを機に旧態依然としたキャンプを見直すべきではないか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド