レスリング協会副会長が降格…団体を牛耳る役員“不正の根”
日本レスリング協会のナンバー2に降格処分が下った。
27日の緊急理事会で、代表コーチから集めた寄付金を遠征時の会食費に充てていたとして、高田裕司副会長兼専務理事(66)が解任、理事に降格された。
高田氏は強化本部長を務めていた2012年ごろまでの3年間で16人のコーチから約1400万円を集め、関係者への記念品の購入や慰労会などに使用。協会への収支報告を怠っていたため、不適切な流用が問題視されていた。協会が首謀者である高田氏を理事職として残したのは「総合的な判断から」だという。
競技団体によるカネに絡んだ不祥事は後を絶たない。過去には全日本柔道連盟(全柔連)が、日本スポーツ振興センター(JSC)からの指導者向け助成金を組織ぐるみで不正に受給。本来、受給資格のない27人が総額3620万円を受け取っていた。パワハラ指導の責任も取り、全柔連の上村春樹会長が辞任した。
■日本の競技団体は“役員天国”
今回、露呈した日本のお家芸種目による不適切会計は、氷山の一角に過ぎない。中にはトップが競技団体を私物化するケースもまかり通っているという。