侍J稲葉監督が東京五輪の「事後処理」に奔走…金メダル獲得でも厳しい野球界の“懐事情”
勝ったらそれで終わりではないようだ。
6日に東京五輪で正式種目として初の金メダルを獲得した野球・侍ジャパンの稲葉篤紀監督(49)が、自身が出場した2008年北京五輪監督の星野仙一氏の供養碑を訪れた。大会後はメディア各社との取材対応に加え、侍ジャパンスポンサーへの“お礼参り”をしているという。
悲願だった金メダル獲得に沸いた一方で、野球界の未来は必ずしも順風満帆とはいえない。野球は自国開催ということで正式種目として復活したものの、24年パリ五輪からは再び除外される。野球は今大会、スポーツ庁による強化費の重点支援として、水泳、陸上とともに「Aランク」に認定されていた。21年度の「Aランク」種目の強化費は競技ごとに違うが、団体競技である野球は1億円程度といわれている。しかし、正式種目から外れることで強化費の大幅削減は必至だろう。
■競技人口の減少という難題
これに困るのはアマ球界だ。オールプロで構成される日本代表のトップチームには、多くのスポンサーが付いている。その利益の多くは運営母体であるNPBエンタープライズや、これに出資するプロ野球12球団が得る構図になっている。