馬場皐輔が持つ周囲を驚かせる独特な世界観、縦スライダー愛から「@tatesura」
「互いに別の大学に進んでしばらく経ったある日、SNSで『tatesura』という人物からフォローが来た。誰だろうと思っていたら、後日、縦スライダーに並々ならぬ思い入れがあった馬場だと判明したんです。改めて独特なヤツだなと思いましたね(笑い)。高校時代は、一軍(主力)でしたが、暇さえあれば二軍(控え組)の投手陣にアドバイスをもらいに行ってました。あまり枠にとらわれないし、実力はあるのに気取ったりもしないんですよ」
そんな意識の高さもあって、大学4年の秋にはエースナンバーをつけてチームをリーグ優勝に導いた。前出の森本監督が言う。
「高校も大学もずっと2番手投手でした。いずれもダブルエースとは言われていましたが、“1番”を掴み取ったのは初めてだった。普通の『ドラ1選手』のようにチヤホヤされてこなかったからか、変に自分を飾ったりしないんです。指導すれば神妙な面持ちで咀嚼するように考えてくれますし、自分なりの言葉で意見をしっかり言ってくれた。まれに話を聞き流す時もありましたが、本人がちゃんと取捨選択をしていましたね(笑い)」