大坂なおみを泣かせたヤジ「ユー・リアリー・サック!」の“正体”
メジャー大会を取材していると、家族でもないのに異常にのめり込んだ客を見かけ、彼らの多くは賭けている。ネットの発達で、さまざまな賭け方が可能なテニスは格好の対象になった。賭け自体は合法だから、テニス界は懸命に八百長(敗退行為)を取り締まっている。
大坂は試合後に「ビデオで見た2001年の光景が頭から離れなかった」と説明している。
かつてこの大会で、黒人のウィリアムズ姉妹が猛烈なブーイングを浴びたことがある。
インディアンウェルズは砂漠の中のリゾート地で、人口のほとんどは白人。その時のブーイングに差別以前の火種があったことを、大坂は知らないのかもしれない。
宗教上の理由か、若い頃の姉妹は意図的に対決を避け、この時は姉が大会途中で棄権していた。半ば「敗退行為」に人種感情が絡んでいたのだ。
■恋人のラッパーの影響か
大坂は2年前の全米で黒人差別への抗議行動をして注目を浴びた。