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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

男子テニス世界ランク1位メドベージェフが看破した価値観の変化

公開日: 更新日:

 テニス界が揺れている。1月の全豪オープンでは昨年の覇者ジョコビッチが反ワクチンを巡って国外退去となった。今週、ジョコビッチが361週続いた歴代最長の王座をロシアのダニール・メドベージェフに明け渡した。

 国際テニス連盟はロシアのウクライナ侵攻に対し、ロシアとベラルーシを資格停止処分に。暮れのデ杯Wグループに昨年の覇者ロシアが出られない事態もあり得る。冬季五輪を終えたばかりのスポーツ界に、別の嵐が吹き荒れる。

■「声援はいつも相手側」

 メドベージェフは全豪決勝でナダルに激戦の末に敗れ、その試合後の会見が印象的だった。冒頭に自ら5分間もしゃべった。

「3強時代が続いて若手に期待すると言われながら、熱い声援は常に彼らに送られた」

「どこの国でどこの選手とプレーしても、客席の声援はいつも相手側だ」

 ロシアが理由だと思うかと問われ、多分そうだと話し、こう付け加えた。

「でも、もしモスクワで大会があれば、全仏やウィンブルドンと重なってもモスクワに行く。ロシアの人々がぼくたちを支えてくれた」

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