日本卓球男子に相次ぐドイツ留学…協会が抱える国内強化と海外移籍のジレンマ

公開日: 更新日:

 強化の根城はドイツだ。

 今年の全日本卓球男子シングルスで優勝したパリ五輪代表候補の戸上隼輔(20=世界ランク48位)がドイツ・ブンデスリーガ1部「オクセンハウゼン」と契約。Tリーグを離れ、活動拠点を海外へと移した。東京五輪でリザーブだった宇田幸矢(20=同26位)も今季からブンデス1部「ケーニヒスホーフェン」に所属。さらに「琉球アスティーダ」に籍を置く張本智和(18=同7位)もブンデス1部「ノイ・ウルム」に加入した。張本はあくまでも欧州チャンピオンズリーグへの限定的な参戦だから可能なのであって、Tリーグとシーズンの重なるブンデス1部は掛け持ち禁止。軸足をブンデスに置く戸上や宇田のTリーグ参戦はほとんど不可能だ。

 男子における欧州のトップはドイツ。これまでも多くの選手たちが武者修行の場にドイツを選び、水谷隼(32)が14歳で留学したのもドイツだった。水谷の場合、中学生だったこともあり、日本卓球協会が学校側との事前交渉などを支援。それが現在も続いているとなれば、国内強化の一方で海外移籍の支援をする矛盾も生じることになる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド