ヤクルト小沢がチームの連敗を「6」で止めた! 年俸600万円の苦労人“高津再生工場”で復活
年俸600万円の苦労人が、コロナ禍に見舞われたヤクルトの松元ユウイチ監督代行(41)に初勝利を届けた。
6連敗中の首位・ヤクルトは小沢怜史(24)が19日の巨人戦に先発。初回に2三振を奪い、二回も3つのアウトを全て三振で奪う上々の立ち上がり。五回には「あのゲッツーは助かった」と頭を下げた二塁手・武岡の好守もあり、6回を5安打無失点の好投で、チームの連敗を6で止めた。小沢は「先発というより1人目の投手という感じで最初から飛ばしていった」と初々しかった。
静岡の日大三島高から2016年ドラフト2位でソフトバンクに入団。17年に一軍で2試合に登板したものの、故障の影響で18年オフに育成契約となり、20年オフに戦力外。トライアウトを経てヤクルトに育成選手として入団した。さるチーム関係者がこう言う。
「最速は150キロを超えるけど、『(二軍で)結果を出せていなかったのでやってみた』と昨年9月に生き残りをかけて、高津監督の現役時代と同じサイドスローに変更した。二軍ではチーム最多の35試合に登板。一時は抑えも務めたことで、今春の一軍キャンプに抜てきされ、高津監督に『横手投げの心得』を伝授された。ただ、6月の終わりに支配下登録されたのは、今年は延長十二回制ということで、リリーフ陣の再整備が目的でした。先発でチームを救ってくれるなんて、高津監督も想定外ではないか」
トライアウトで拾ってくれたのも、支配下に引き上げてくれたのも高津監督だ。恩人がコロナ感染で不在、チームは6連敗というピンチで“孝行息子”が大きな仕事をやってのけた。