ソフトバンク正念場…9.10からの今季最長11連戦まで「筑後ホークス」で凌げるか?
まだムチすら入れられない。
勝負どころの9月に突入したというのに、いまだ戦力が揃わないソフトバンク。開幕から栗原、上林、又吉ら主力組が故障離脱し、8月末には柳田、中村、牧原、三森、周東、柳町らが新型コロナに集団感染。先発の武田も右ヒジの靱帯炎症で今季絶望となった。今や二軍選手で一軍を賄わなければならず、藤本監督は二軍施設のある筑後をもじって「筑後ホークス」、あるいは「ちびっこ軍団」と呼ぶなど、苦しい戦いを強いられている。
ソフトバンクにとって、天王山とも言えるのが、10日から始まる今季最長の11連戦。オリックス5試合、西武3試合、楽天2試合とV争いを繰り広げる面々とぶつかり、連戦の締めは20日の日本ハム戦。相手は最下位とはいえ、対戦成績はソフトバンクの12勝11敗1分と、ほぼ互角の成績だ。
「コロナ離脱組が全員復帰し、かつ復調していれば11連戦はむしろ、ライバル球団に差をつけるチャンスになる。確かに育成を掲げる球団だけあって、2年目外野手の正木、高卒5年目の増田、野村勇、野村大の内野コンビなど、将来が楽しみな若手が頑張っている。ただ、優勝争いは尋常ではないプレッシャーがかかる。経験の浅い若手は重圧で心身ともに消耗し、力を発揮できないばかりか凡ミスを連発……なんてザラにある世界。優勝争いにはベテランの力が欠かせませんから」(球団OB)