W杯開幕戦2得点のエクアドルFWバレンシアは警察に追われ試合中に“逃亡”したお騒がせ男
カタールとの開幕戦に臨んだエクアドルは前半15分、FWエンネル・バレンシア(33=フェネルバフチェ)が、ペナルティーエリア内で相手GKに倒され、PKを獲得。これを自らゴール右側に流し込み、今大会第1号ゴールを挙げると、前半30分過ぎにも、ヘディングで2点目を叩き込んだ。
バレンシアは試合開始直後の2分過ぎにも、ヘディングでゴールネットを揺らしたものの、VARの末にゴールが取り消されていた。“ハットトリック”といっていい活躍ぶりで、エクアドルを開幕戦勝利に導いた。
そんなエクアドルの大黒柱は、波乱万丈の人生を歩んできた。
英プレミアリーグのエバートンに所属していた2016年、出場したロシアW杯南米予選のチリ戦でアクシデントが起きた。標高3000メートル近いキトで行われた試合の終了10分前に突然、「高山病だ。苦しい」とピッチに倒れ込むと、救急車でスタジアムを後にした。ただ、これを真に受けた人間は皆無。実は別れた元妻との間にできた娘への1万7000ドル(当時170万円)の養育費が未払いだったため、「逮捕状」を持った警察がスタジアムまでやってきていたのだ。現地では「試合後の逮捕を逃れるためではないか」と報じられた。その後、示談が成立した。