伊東vsラウム、久保vsキミッヒ…日本vsドイツのカギを握る両サイドの“ガチンコ対決”を占う
20日にカタールW杯が開幕し、開催国カタールが南米予選4位のエクアドル代表と対戦。主軸選手は国内リーグ参戦を免除され、代表活動に専念して準備万全のはずだったカタールが、0-2で完敗するという<想定外の幕開け>となった。大会2日目の21日から本格的に日程がスタート。森保ジャパンは23日、E組初戦で強豪ドイツと対戦する(日本時間午後10時キックオフ)。W杯制覇4回の優勝候補を相手に日本代表は勝ち点3を獲得できるのか、粘ってドローに持ち込んで勝ち点1を拾うのか、それともレベル差を見せつけられて大惨敗を喫するのかーー。ドイツサッカー協会の最上級ライセンス「S級」を取得し、ブンデスリーガ1部(現2部)アルミニア・ビーレフェルトでヘッドコーチを務めた鈴木良平氏に「勝敗のカギを握る日本代表の主軸選手とドイツ代表のキープレーヤーとの直接対決=マッチアップの行方」をシミュレーションしてもらった。
■伊東がラウム不在の右サイドを攻めれば得点のチャンス
伊東純也(29)はW杯アジア地区最終予選で日本代表最多となる4得点(2アシスト)をゲット。7月にフランス1部のスタッド・ランスに移籍。レベルの高い新天地でチームに即座にフィットして4得点・1アシストと八面六臂の活躍ぶりだ。
そんな伊東と相対するのが、不動の左サイドバックのラウムである。
1部ライプツィヒに所属する24歳。左サイドをエネルギッシュにアップダウンしながら、タイトな守備と効果的な攻め上がりを見せる。
「伊東はトップスピードを維持した状態で相手選手をかわし、そのまま質の高いラストパスを供給していく。左サイドからのクロスの対応能力も素晴らしく、シュート態勢に持ち込めるポジションにスッと入ってシュートを決める能力も高く、ペナルティーエリアの外からのミドルシュートの威力も高い。対するラウムは、手堅い守備力の持ち主で1対1の局面での強さが光る。足元のテクニックもあり、機を見るに敏な攻撃参加も得意としている。相手にボールが渡った際、伊東はラウムにプレッシャーをかけ続け、攻め上がりを阻止するという役目も担っている。日本エリアへの進入を許したとしても、マイボールになって<ラウム不在の右サイド>を伊東が攻め入れば、日本にとっては大きな得点チャンスとなる」(鈴木氏)